山藍叩き染め
はじめ薄い絹のポケットチーフを使ったらあまりに薄すぎて叩いているうち
よれてしまう。生地が薄すぎるのは良くないと、少々くたびれた半襟を使ってみると厚み具合も丁度いい。
木槌で叩いてみたが、木槌の底面積が大きすぎて、これまたブレのもとになるようだ。結局カナヅチのお出まし。葉がさほど大きいものでないので、
カナヅチでトントンこまめに叩くと葉の形がきれいに現れる。たたき終わった後の葉は緑を全てまるで透明の葉脈をみているが如きだ。下の葉が要領が分かってきた時のもの。その右上のブルーがかったのは、蓼藍(丸葉藍)でやはり色合いが山藍とは異なる。縁の緑の布は、次にやった汁での染色に使った木綿の布。
タンポ状にしたもので、型染めのように糊置きした布を染めてみました。バックの白い部分に糊を付けているので、葉の形のところをタンポで汁を付けていることになります
赤い実の部分は弁柄で色付けしました。同じように汁を付けているつもりでも濃いさが違っています
板木は小さな木彫りの盆を利用。
本当はもっとしっかり彫ったものがいいなと反省
山藍の葉を摺り鉢でする。
山藍摺り
古代の山藍染めについて一番考えられるのは、葉を叩いたりして、
汁を布に付ける方法ではないかと思います。
ホウセンカで染遊びしたような原始的な染色方法が、染色の始まりでしょうか。
特に古代の色としてヤマアイを考えるならまず第一に叩き染めに挑戦です。
荒めの木綿で包んで
タンポを作る。
何回も使ってこんな色になりました。
一般にヤマアイの染色には絹布が使用されることが多い。私が見た本等では全て絹使用であった。ただ、ヤマアイの使用が太古の昔と考えるなら、麻等の植物繊維に使用された可能性も大きい。麻布ではないが、同じ植物繊維の木綿に上と同じように叩き染めを試みてみた。
左の上の叩き染めは木綿の生地のまま、下のは牛乳の薄め液を塗って(たんぱく質の付着)絹の同じような状態にしていますが、
今のところどちらも同じ染まり具合です。ということは、ヤマアイの叩き染めに関しては、絹でも麻でも変わらないといえるのではないでしょうか。
2ヶ月ほど経ったものです。
叩き染めの場合はそれほど退色ははっきりとは認識できませんが、この摺り染めはすっかり
色がうすくなっています。上の板木の場合より
色の退色が激しいのは何故か分かりません。
で、タンポで摺ったらこんな具合左は2001年頃蓼藍で染めたもの
右は2008年11月山藍で染めたもの蓼藍は退色が感じられない。
講習会で経験したが、山藍でどうなるのか、やってみました。
時期的にも遅いのでないかと気になりましたが、長年の懸案事項なので挑戦