錦の機

中筒

古代からの織と編み

古代織の部屋ゆう
チタラペ花茣蓙
花ござを編むような台を骨董市で見つけ使っています。
上の写真の材料は 背高泡立ち草の茎と葦です。

普通のすだれ編みで花ござとは編み方が違います。
アンギンではコモツチというものに糸を巻きつけ、編んでいくのですが、上のはアイヌの方から教わった通り、
石を使いました。(ただし、夫の作) 

錦とは赤、白、黄色等数色の色で織られた絹織物の意味だそうです。
真田織も錦といえるのでしょうか。

もじりのストール、白
 NHKの番組で「再現 卑弥呼の倭錦」として正倉院の錦の中から一つの有力候補として放送されたものが、染色α(1987,No.70,P2)に載っていたので見習って織ってみました。
右の図を見ながら文そうこうを掛けていきました。
糸は以前草木染めしていたのを利用。
本では1cm36本の経糸を私は24本で織っています。
本によると織る人の他に2人のそうこうを持ち上げる人がついたとのことでした。12本のそうこうを一人で操って織るので大変でしたので、柄が出てくるとほっとしました。 
錦の組織図
紫染めのもじりのストール

12本のそうこう

拡大すると

こんな風に一本づつそうこうを持ち上げて
ひし形の文様を出していきます。
糸綜絖数12本

体側
花ござを編む台

花ござの材料となるガマ。
茎の下の弾力性のある部分」が使われます。
茎の周りの柔らかい皮のようなところは、
縄になります。
昔から生活に利用されて、無駄のない植物です

花ござの材料、がま

奥の方を柱に結わえ、手前側は自分の体に結わえます。
織れた部分はと2本の棒でくるくる巻いて織り進みます。
上の写真は2本の棒で巻いていたのをはずし、
織り上がったところを広げています。

近くの休耕田でガマを取り、
教えて頂いたのを思い出しながら編んでみました。
模様の部分は楮を染めて使用。

楮で柄わだした花茣蓙

旭川で教えていただいた花ござ.
クッションのように柔らかい
ござの出来上がり

羅や文羅はうすものとかうすはたとも呼ばれます
その名が示すように透けて軽い、優美な織物です。
辞典では縦、横
ともにごくごく細い糸を使い、とありますが、 
私のうすものはかなりの太めです。でも私にとっては苦心作

もじり織

平地浮文同口錦 組織要領図

花ござすだれ

黄色と黄緑のもじりストール
原始機で織った錦

上のストールは刈萱、葛、紫紺で染めました。柄がはっきりしませんが、文羅です。
このような織物はトンカラ、トンカラという訳にいきません。
織図を見ながら一段ずつ織り進めました。本当に手の技のすごさを感じます。
私は高機で織っていますが、これもまた昔は原始機で織られたものです。
このもじりはアンデスのもじり織をなさっている畑中千恵子さんの教室に通っている頃の作品です

沢山のそうこうを使って原始機で錦を織る